天才。これまで読んできた小説にもいろいろな天才が出てきた。それらの天才は、何もかもするっとお見通しだった。現実世界にも天才と呼ばれる人たちがいる。一般には世界的に有名な人たちがそう呼ばれている。その天才たちも生まれた瞬間から成功が約束されている・・というわけでは無いということを本書は説明する。この本を読むと、人間形成には外的要因がかなり大きく関わっていることを感じる。確かに人間形成に周りの環境が影響するのはわかるけど、天才と呼ばれる人たちもある条件で区別できるというのは驚きだ。さらに
大韓航空が例に出される民族的法則にはぞっとさせられる。
竹内薫が生徒となり経済の先生と対話形式で話が進められていく。本書では先生が誰なのかは明かされていないが、
竹内薫のブログを読めば、その先生が
高橋洋一であることがわかる。本書の出版前に窃盗容疑をかけられたため、本書の著者から名前を外しているらしい。
高橋洋一は
小泉政権下、
竹中大臣のブレーンとして活躍していた事が知られている。この本を読めばわかるがこの先生は
財務省の事をぼろくそに言っている。さらに、
財務省に迷惑な人間が失脚させられた事も言っている。それが今度は先生自身に降り掛かってきたと邪推してしまう。そういった背景はおいておくとしても、この本面白い。この先生が今の経済政策のだめなところ、どうすれば良いのかをずばっと言ってくれる。この先生の言う通りすればすぐにで景気回復するんじゃないかと思ってしまう。それくらい説得力があるのです。
竹中平蔵の本の感想を書いたときも言ったけど、小泉総理の元で
竹中平蔵、
高橋洋一という人が経済政策の指揮をとっていたというのは日本に相当幸運だったのではないのでしょうか。